BCAAを飲んでトレイルランニングにチャレンジ
ダイエットで始めたジョギングが高じてトレイルランナーに
山や自然のトレイル(登山道、林道)を走るトレイルランニングの人気が高まっている。奥多摩の71.5kmを駆けるハセツネCUPは、2000人の定員が受け付け開始から数時間で締め切りとなったほど。その他にも、毎週末のようにさまざまなトレイルラン・レースが各地で開催され、専門誌も何冊か出ている。時には真っ暗な山中を一人で、ある時には雨でドロドロになった急坂を駆け下りる。この過酷なレースにすっかりはまってしまった一人の男性を紹介しよう。
トレイルランニングの練習によく走っているという、京急金沢文庫駅に現れた宮本英記さん。身長178cm、体重68kg、体脂肪率12%と引き締まったボディは45歳という年齢を感じさせない。だが、5年前には今よりも30kg近く太っていたメタボ体型だったという。
11か月間で26kgのダイエットに成功
2004年の冬、「旅行先で鏡に映った自分の身体を見て、これはまずいと思いました。運動不足に飲み過ぎ・食べ過ぎで体重は90kg近くなっていたのです」と当時を振り返る。
一念発起してダイエットを始めた宮本さんは、まずはウォーキングからスタート。やがて軽いジョギングを始める。体重は順調に減り始め、それとともに走る距離は増えていった。いつの間にか走ることが楽しくなっていく。11ヶ月間で26kgのダイエットに成功した頃、宮本さんはランナーになっていた。年末にはハーフマラソン(21.0975キロメートル)の大会に参加するほどに。
当初は普通に舗装路を走っていたのだが、雑誌の記事を読んでトレイルランニングに興味を持った。宮本さんの自宅近く、京急金沢文庫から鎌倉へと続く六国峠ハイキングコースは全行程10km。適度なアップダウンがあり、トレイルランニングの入門にはうってつけのコースだ。やがて箱根や伊豆まで足を伸ばすようになり、本格的にトレイルランニングに打ち込むことになる。
初めてのハセツネ、23時間半でゴールイン
翌2005年、宮本さんはハセツネCUPにエントリーする。トップ選手は8時間程度でゴールインするが、まずは規定の24時間以内完走が最初の目標となる。初めて参加したハセツネ、宮本さんは23時間半でゴールにたどり着いた。途中で雨に降られ、足下はドロドロ。寒さと疲れで幻覚すら見えたという。
その後、これまで青梅高水、北丹沢山岳耐久、斑尾、OSJおんたけ100km、OSJ奥久慈50kmなど10回以上のトレイルレースに出場してきた。この秋には信越高原の100kmを走る信越五岳(ごがく)トレイルレースに挑戦する。
宮本さんはトレイルランニングだけでなく、普通のマラソンも続けている。平地を走るロードのマラソンと、山道を走るトレイルランニングでは、異なるテクニックも必要だ。
「登りでは体力を消耗しないように、足の筋肉をなるべく使わないように走るのがコツです。下りは重心移動に注意して膝への負担を減らすのがポイントですね」という。
長丁場ではレース中の水分・栄養分の補給も大事。水分補給はほとんどの選手がやっているようにハイドレーションシステムを利用している。栄養補給には苦労したという。トレラン参加者の間ではやっているのはエナジーバーやジェルタイプのエネルギー補給食。だが、宮本さんの胃には合わなかったようだ。
「あのタイプのものも食べましたが、胃が動かなくなってしまい、全部吐いてしまいました。水も飲めなくなるんです」
今は自分で調合したトレイルミックスを摂っている。これはミックスナッツ、松の実、レーズン、M&Mチョコなどを混ぜたもので、カロリーと塩分、ミネラルを補給できる。アメリカでは市販品もあるが、多くのランナーは自分の好みに応じ、配合を変えてオリジナルのトレイルミックスを作るという。宮本さんもドライフルーツを入れるなどして、自分のレシピを研究中だ。
サプリメントはPowerNavi BCAA
サプリメントはこれまで摂ってなかったが、夏前からPowerNavi BCAAを飲んでいる。
PowerNavi BCAAは値段が手頃なので、気に言っている
現在の目標は、ロードのフルマラソンでサブスリーと言われる3時間以内を達成すること(これまでの自己ベストは3時間32分)、そして海外で開催される100マイル(160km)マラソンに出場・完走することだという。
ランニングを始めてダイエットに成功して健康になり、今まで知り合うことがなかった新しい友人も大勢できたという。これからも宮本さんはランニングを続けていくだろう。