Team PowerNavi 野口啓代 インタビュー

 

これがワールドカップへのトレーニングメニューだ

ストレスで太ったことも

体脂肪率が12%とスリムな野口さんだが、高校1年のときには今より8キロぐらい太って、体脂肪率が20%近かったという。高校受験でクライミングができず、運動不足とストレスからついつい甘いお菓子を食べてしまったのが原因。さすがに全然登れなくなり、高校へ入学してからクライミングに復帰するのに苦労したという。間食をしないようにし、がんばってダイエットした。

「今は気にしちゃって食べられないですね。本当は甘い物、油っこい物とか好きなのですが、なるべく食べないようにしています」

ご飯類よりお菓子とか甘い物が好きだけど、それでは身体に良くないので、今は甘い物をひかえてご飯を食べるように心がけている。

「以前は1日3食お菓子なんてこともありました。今はそういうダメな食生活はやめようということで、がんばって食事をちゃんと摂っています。野菜が苦手だったのが、最近はかなり好きになってきましたし」

ストレッチと筋トレに時間をかけている

もともと身体が柔らかだったという野口さんだが、最近は意識してストレッチに時間をかけている。

「ケガの防止と、身体が柔らかいのはクライミングに有利ですからね」

元が柔らかい身体でも筋肉がつくと固くなりがち。登る前のストレッチは以前からやっていたが、トレーニング後のストレッチの方が重要だということで、登った後と寝る前に下半身、前腕、指、腰などを重点的にストレッチしている。多くのクライマーがトレーニングのメニューに取り入れているピラティスやヨガにも興味を持っていて、いつかやってみたいという。

「今の私にとっては、筋トレをがんばるというのが一つの課題です」

加重トレは渡辺数馬さんが考案したメニューを取り入れている。

これは足に巻き付けるタイプの重り1.5kgを使い、両足で合計3kg。この状態でホールドを模したロックリングスにぶら下がったり、懸垂したり、簡単な3級ぐらいの課題を登ったりしている。ロックリングスにぶら下がるのは腕の筋肉というより、指の保持力アップを目的としたもの。90秒ぐらいが限界なので、できる限り伸ばして行きたいという。

クライミングで重要な引き付け力は、片腕チンニングで鍛えている。両手でロックリングス1個を持って腕を曲げ、そこから片手だけで保持するというトレーニングだ。渡辺さんは数十秒耐えられるが、野口さんはまだ数秒。

「毎日やっていればもっと続くようになるよ」と渡辺さんは野口さんを叱咤激励する。

現在摂っているサプリメントはPowerNavi BCAAだけ。コンペの後で飲むと筋肉痛が軽くすむのと、ケガ防止や腱を強くするために飲んでいる。

「ケガらしいケガはこれまでほとんどしていません。BCAAを飲むとか、ストレッチするなど、ケガだけはしないように気を付けています」

加重トレ
足に重りを巻き付けてぶら下がる加重トレ
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