Team PowerNavi 安田あとりインタビュー

 

コンペは友だちに会えるのが楽しい

 クライミングコンペへの参加も小学5年の9月と、早いデビューを飾っている。

「最初のコンペは2005年9月、山森さんに誘われて出た、群馬のウォールストリートというクライミングジムでの納涼ボルダリングコンペでした。小規模なコンペなんですが、同じ年頃の女の子にこてんぱんに負けて初級クラス12位。すごく悔しかったです」(あとりさん)

 この悔しさがバネとなってトレーニングに励み、翌月の第10回群馬カップではキッズ4位と上位進出を成し遂げる。さらに転機となったのが、翌年3月に妙高高原で開催された第9回JFA(日本フリークライミング協会)主催のユース選手権・I-nacカップだ。いきなりユースB(15歳以下)で優勝、総合でも6位という高成績を収める。これが彼女にとって全国レベル・メジャーデビューとなり、一躍注目選手となるとともに、コンペの楽しさにすっかりはまってしまい、各地のコンペに参戦しまくる。当時は家にパソコンがなかったので、山森さんからコンペ開催情報を教えてもらい、片っ端からエントリーしていたという。

「コンペに勝つのが目的というより、コンペに行くと同世代、同レベルの女の子と会えるのが楽しかったですね」(あとりさん)

IFSC クライミングワールドカップ2007
2007年10月13日(土)、埼玉県加須市で開催されたIFSCクライミングワールドカップ予選。左側は野口啓代選手

安田あとりさん 球技はまるでダメ、持久系も苦手

 朝昼晩の3食はしっかり食べるし、男子が残す給食でお代わりまで食べてしまう。ピザやチョコレートなども大好き。しかし筋肉質ではない。身長158cm、体重45kgというほっそりした女の子だ。クライミング以外ではスキーやインラインスケートが得意だが、スポーツ万能というわけではない。球技はまったくダメ。また、喘息の持病があるので長距離走など持久系は苦手だという。

「スキーやインラインスケートが得意だったので、バランス感覚はいいみたいです。それがクライミングにも有利になっているのではないでしょうか」(母親の馨さん)

 安田家では父親の賢さんがトレーナー役、母親の馨さんがマネージャー役を勤めている。喘息の薬を毎日飲まなければならないので、馨さんはドーピング対策にも気を配っている。医薬品にはドーピング成分が含まれているものがあり、不用意に使ってしまうと治療目的であっても失格になりかねないからだ。

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